品種名
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特徴
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特性
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栽培上の注意点
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加工上の注意点
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栽培適地
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Assertion
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Assertion
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Assertion
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Assertion
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Assertion
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Assertion
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1
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山の息吹
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・早晩性:早生種 ・樹姿:やや直立型
・樹勢:極めて強い ・多収性:中
・色沢:上 ・香気:上 ・滋味:上
・耐寒性:やや強い ・耐病性:中
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・水色・香気・滋味の内質が非常に優れている
・新緑を感じさせる軽やかな香気をもっている
・渋味の少ない十分な旨味がある
・旨味成分と言われるアミノ酸やテアニン含量が高い
・渋味成分のカテキン含量が少ない
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・幼木期の仕立てに注意し、株張りの確保に努める必要があり
・早生種のため凍霜害対策には万全を期す必要があり
・立枯れ症状やクワシロカイガラムシに弱いため防止対策が必要
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・製造法について:今後詳細に検討していく必要もあり
・蒸し度:三十秒程度→形状や色沢などの外観◎
四十五秒程度→香気水色および滋味などの内質◎
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・広い適応地域持っている
・温暖地域で凍霜被害の少ない地域が特に良い
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2
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おくひかり
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・早晩性:晩生種 ・樹姿:直立型
・樹勢:やや強い ・多収性:中
・色沢:上 ・香気:上 ・滋味:上
・耐寒性:強い ・耐病性:強い
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・外観の形状:剣のたった堅く締まった茶
・色沢は濃緑で冴えた光沢がある
・内質の香気:個性的な香り
・水色:明るく力があり極めて良好
・滋味:水色の割に少し渋みが出る
・山間地ではソフト化される
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・直立性が強いため株張りを広げるように仕立てる
・芽数が少なく芽重型傾向が強いため芽数を多くするような整せん枝が必要
・赤焼病には極めて弱いため幼木期や自然仕立て園では周到な防除が必要
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・水色:明るい緑色で力があり非常に◎
・渋み:強く感じる
→商品化しにくい場合はいくらか深蒸し傾向にするのが良い
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・「やぶきた」と組み合わせ栽培をするのに適している
・耐寒性,耐病性があるため山間地での栽培が適している
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3
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つゆひかり
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・早晩性:やや早生種 ・樹姿:中間型
・樹勢:極めて強い ・多収性:多い
・色沢:上 ・香気:上 ・滋味:上
・耐寒性:強い ・耐病性:やや強い
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・一番茶:色沢が明るい緑色
・水色:明るく良好で深蒸し傾向にするときれいな緑色傾向を示す
・香味:特徴あるさわやかな香気
・滋味:温和
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・耐病性及び耐寒性に優れる→比較的栽培管理しやすい
・樹勢:強く芽重型になりやすい→芽数が増えるように仕立てや整せん枝する必要あり
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・製造方法:今後詳細に検討する必要があり
・さわやかな香気と明るい水色の特徴を生かすような製造が
望まれる →蒸し度や工程中の茶温などに注意が必要
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・中生の「やぶきた」の後に組合せ栽培するのに適している
・品質においても色沢と香味が山間地で優れている
・普及地帯は山間地が適している
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4
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香駿
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・早晩性:早生種 ・樹姿:開帳型
・樹勢:中 ・収量性:多
・色沢:上 ・香気:上 滋味:上
・耐寒性:強い ・耐病性:やや強い
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・摘芽:芽数形で芽揃いが極めて良い
・荒茶品質も外観は極めて細撚れれし易く優れている
・持続性のある香りが強い
・滋味は調和がとれ温和な中にも後味を残し香味豊かなもの
・嗜好調査から、味が濃い、香りが良い、旨みがある等の評価が高い
・爽やかで清涼感のある香り
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・幼木期の仕立ては容易
・成園化すると芽数型の傾向が強まる
→更新などを計画的に行い、多収性の維持に努める必要があり
・クワシロカイガラムシには罹病性のため、周到な防除が必要
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・細撚れで形状が揃い易い
・爽やかな香気を特徴とする
→あまり深蒸しにするのは適当と思われない
・後味にやや渋味を感じる場合
→香気に影響のでない程度に蒸しを進めることで対処
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・地域適応性は広く静岡県では全域に適す
→農薬削減が可能環境に優しい栽培に向く品種
・やや早生種→「やぶきた」との組み合わせ栽培にも適す
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5
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さえみどり
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・早晩性:早生種 ・樹姿:中間型
・樹勢:やや強い ・多収性:中
・色沢:上 ・香気:上 ・滋味:上
・耐寒性:強い ・耐病性:中
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・すぐれた品質
・外観は:色沢が明るい冴えた鮮緑色
・香気:上品な芳香
・滋味:渋味が少なく、うま味がある
・早生品種の中では抜群
・両親:「やぶきた、あさつゆ」
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・早生品種の宿命だが晩霜害を受けやすく、その後の回復もよくない
・幼木期:風の強いところは防風対策が必要
・炭そ病については中 輪斑病については弱
→発生地域では防除の必要があり
・収量:抜群に多くはない
・芽数型で、早生品種の中では安定している
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・水色:普通蒸しの場合、やや赤味を帯びる
・少し深蒸しにすると、きれいな緑色になる
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・静岡県内の全域に適す
・特に香味に特徴のある中生品種
→品質を前面に打ち出した産地銘柄化を目指す地域に最適
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6
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おくみどり
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・早晩性:晩生種 ・樹姿:直立型
・樹勢:強い ・多収性:多
・色沢:上 ・香気:上 ・滋味:上
・耐寒性:強い ・耐病性:弱い
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・新芽の硬化:遅い、伸びがよい、多収
・外観:細よれしやすい
・色沢は濃緑色
・香味:さわやかですっきりしていて良好
・特に個性的な品質ではないが欠点やくせがなく使いやすい品種
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・炭疸病:弱い
→発生しやすい地域では防除が必要
・クワシロカイガラムシの発生には注意が必要
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・製茶が特に難しい品種ではない
・摘み遅れると茎が目立つため対処が必要
・新鮮な香りを活かすようにする
→品種の特徴を出すことができる
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・南九州を中心に普及
・ブレンドせずに単品として販売される例もある
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7
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めいりょく
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・早晩性:中生種 ・樹姿:中間型
・樹勢:強い ・多収性:多
・色沢:上 ・香気:上 ・滋味:上
・耐寒性:強い ・耐病性:強い
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・芽の伸び、揃いがよく、安定してかなりの多収が期待できる
・品質:育成当時は、うま味が少なく、味が薄いのではと心配された
・くせがなくすっきりとしている
→現代の嗜好に合っている→いい方に評価されている
・香り:さわやか
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・分枝数:多い ・成園化:早い
・仕立てがしやすく、つくりやすい品種
・病気に対する防除はほとんど必要ない
・幼木期:赤焼病が発生することがあり
→成木ではほとんど発生しない
・肥料食いの品種
・数年前から、茶業では肥料のやり過ぎが問題となっている
・さわやかな香気と味を活かした栽培を工夫する
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・ややみる芽で摘採すると形状もよくよれて、内質も良くなる
・適期を過ぎると極端に品質が低下する
→適期よりさらに1~2日早めの摘採をおすすめ
・「やぶきた」より早出しできる→単価は少々下がっても
収益では上回ることができる
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・中生「やぶきた」と晩生「おくみどり」を組み合わせて
摘採期の拡大や労力分散を図り、品質を向上させて、
経営を安定化している例が紹介される
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8
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ふうしゅん
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・早晩性:晩生種 ・樹姿:やや直立型
・樹勢:強い ・多収性:多
・色沢:中 ・香気:中上 ・滋味:中上
・耐寒性:強い ・耐病性:やや強い
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・新芽の色が少し濃いため黒みを帯びやすく色沢が劣る
・香気,水色,滋味,は大きな欠点がなく良好
・二番茶,三番茶とも品質良好
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・栽培形質は良好
・幼木期の仕立ては「やぶきた」に準じて行う
・一番茶の芽の伸び、芽揃いは良好
・挿し木や幼木期に赤焼病が見られたため注意が必要
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・色沢:やや黒くなる
→少し深蒸しにするなど工夫が必要
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・晩生→晩霜害の心配少
・土壌:選ばない
→全国各地の試験成績は安定
・広い地域に適応できる品種
・耐寒性:これまでの品種の中で最も強い
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9
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おおいわせ
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・早晩性:早生種 ・樹姿:開帳型
・樹勢:中 ・多収性:中
・色沢:上 ・香気:中上 ・滋味:中
・耐寒性:弱い ・耐病性:弱い
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・品質:「やぶきた」程度に良好
・形状:細よれで色沢が良い
・内質:爽快な香気&渋み
・旨みの調和が取れている
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・初期育成:旺盛
・分枝数が多いため早期に成園化
・早生種であるため晩霜害を受けやすく対策が必要
・寒風に弱く落葉しやすいため防風垣などが必要
・炭そ病には弱いため防除が必要
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・希少品種として県内茶多品種と飲み比べできるよう
製品化されている例あり
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・「やぶきた」と組み合わせて販売する早生品種
・早場地帯又は凍霜害の少ない地帯に適す
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10
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さやまかおり
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・早晩性:やや早生種 ・樹姿:中間型
・樹勢:強い ・多収性:多
・色沢:中 ・香気:上 ・滋味:中
・耐寒性:強い ・耐病性:極めて弱い
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・色沢:やや黒みを帯びやすい
・滋味:苦渋味が出やすい
・香り:特徴的で強い
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・問題は少ない
・炭そ病には弱いため防除が必要
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・色沢が黒みを帯び、苦渋味が出やすいため
ややくどい製品になりやすい
・蒸熱と揉みこみを十分に行う
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・県下全域
・特に中山間地や県東部に適す
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やまかい
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・早晩性:中生種 ・樹姿:中間型
・樹勢:中 ・収量性:やや多
・色沢:上 ・香気:中 ・滋味:中上
・耐寒性:中 ・耐病性:やや弱い
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・形状&色沢:良好
・濃厚さに欠ける
・苦味&渋みが少ない→旨みがある
・覆下茶用の適正アリ
・二番茶&三番茶が極めて良い傾向アリ
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・萌芽が早い→凍霜害を受けやすい
→回復力も弱い→防霜対策が重要
・裂傷型凍害にも弱い→幼木期の防寒対策が必要
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・粉末茶として販売されている例あり
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・耐寒性が強くやや早生種
→山間地や県東部に適す
・県下全域に栽培可能
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12
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かなやみどり
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・早晩性:中晩生種 ・樹姿:開帳型
・樹勢:中 ・多収性:やや多
・色沢:上 ・香気:上 ・滋味:上
・耐寒性:やや強い ・耐病性:やや強い
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・外観:やや濃い緑色
・水色:濃い
・香味:特色がある
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・幼木期の生育:良い
・株張りの広がり:早い→育成は容易
・生育後の育成:やや劣る
・機械摘みを続けると品質低下
→摘採回数を多くしないようにする
・粘土質や排水不良土では生育が劣る
→土壌改善が必要
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・色沢が黒緑色になりやすい
→蒸しは強めが良い
・精揉茶温&乾燥茶温は標準製茶法と比較して低めにする
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・静岡県全域
・覆下茶用の適性がある
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さわみずか
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・早晩性:晩生種 ・樹姿:開帳型
・樹勢:強い ・多収性:多
・色沢:中上 ・香気:上 ・滋味:中上
・耐寒性:中 ・耐病性:やや強い
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・荒茶の形状:細い
・市場性:高いと評価されている
・短所:摘採時期が遅い
・「ふじみどり」の香りが出る
・水色:「やぶきた」と遜色ない
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・初期生育:優れる→幼木期からの仕立ては容易
・晩生種にも関わらず裂傷型凍害に弱い
→幼木期には防寒に注意する必要があり
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・製品の形状良好
・色沢:濃緑だが赤みを帯びることあり
→蒸熱時間をやや長くし、粗揉工程の茶温を低くすることで対処
・水色:普通蒸しの場合→やや赤味を帯びることあり
→少し深蒸しにすると、きれいな緑色になる
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・煎茶生産地向き
・晩霜害を受ける地帯や寒冷地にも適す
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